ローズマリーやペパーミントなどすーっとする香りを嗅ぐと眠気が覚めたり、気分転換になったりした経験はあると思います。自分も長時間運転で眠気を感じ、ミント味ガムで食べて気を紛らわすこともあります。
ミントガムがスースーする主要因がメントールということはよく知られていますが、そのメントールを多く含むペパーミントが集中力にどのような影響を及ぼすかの実験を愛媛大学大学院の佐伯由香さんが行いました。
健常な20名の女性がペパーミントの香りを充満させた部屋と何も香りのない部屋の二つを準備し、それぞれの環境で集中力にどのような結果を及ぼしたかを調べる実験です。この実験では、被験者がモニターに提示されるサインにできるだけ早く反応し、ボタンを押すことで評価するもので、その反応速度を調べたものです。
その結果、ペパーミントを香りで満たされた部屋の方が、香りのない部屋よりも反応速度が10％程度速くなったという結果になり、このことは集中力が高まったため、反応速度が速まったと考えられた。
他のペパーミント、ペパーミントとローズマリーをブレンドしたエッセンシャルオイルが作業効率や集中力に及ぼす効果を調べた研究でも、同様の結果が得られている。
集中力を高めたいときや眠気を襲ってきた時にはメンソールの香りを嗅ぐのが有効というのは納得ということです。